最新ゲノム解析が解き明かす、人類と牛乳の意外な歴史
「牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする。」多くの人が抱えるこの悩みは、実は人類の進化の歴史と深く結びついています。これまで「大人になってもミルクを飲める遺伝子は、生存に有利だから広まった」というのが生物学の定説でしたが、最新のゲノム解析がその常識を覆しました。南アジアの人の遺伝子から見えてきたのは、単なる生存競争の結果ではない、人類の「移動」と「知恵」が織りなす意外な物語でした。
山田悠史
2026.01.07
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「牛乳を飲むと、なんだかお腹の調子が悪くなる。」
そんな経験を持つ人は、日本人だけでなく世界中に少なくありません。実は、大人になっても牛乳に含まれる糖(乳糖)を分解できる「ラクターゼ持続性」という体質を持っているのは、人類全体で見れば少数派なのです。
なぜ一部の人だけが牛乳を飲めるように進化したのか? これまでは「牧畜を始め、ミルクを飲むことが生存に有利だったから」というシンプルな説が信じられてきました。しかし、昨年末に発表された最新の研究は、そんな定説を覆す驚きの事実を明らかにしました。南アジアの大規模なゲノム解析から見えてきたのは、遺伝子と文化、そして「ヨーグルト」が織りなす、人類の巧みな生存戦略だったのです(1)。
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