たった1試合のヘディングでも脳に「サイン」が。アマチュア選手の血液が語る神経ダメージ
サッカーのヘディングは脳に悪影響を及ぼすのか。JAMA Neurology誌に発表された最新研究で、アマチュア選手が1試合ヘディングをしただけで、神経のダメージを反映する血液中のマーカーが一時的に上昇することが分かりました。回数が多いほど、また強いヘディングほど上昇が大きいという「量と反応」の関係も確認されています。
山田悠史
2026.08.12
読者限定
なぜヘディングが問題視されているのか
サッカーの元プロ選手は、認知症などの神経変性疾患にかかるリスクが一般の人の2〜3倍高いことが、これまでの大規模調査で報告されています[1]。その原因の候補として疑われてきたのが、繰り返しの頭部への衝撃、つまりヘディングです。しかし、実際の試合中のヘディングが脳にどのような急性の影響を与えるのかは、これまでよく分かっていませんでした。従来の研究は実験的に非現実的な回数のボールを当てたり、運動そのものの影響を考慮していなかったりと、限界があったのです。
今回オランダの研究チームは、上位アマチュアリーグの男性選手302人(平均24.6歳)を対象に、実際の公式戦11試合でこの問いを検証しました。試合前、試合直後(1時間以内)、そして24〜48時間後に血液検査を行い、ビデオ解析でヘディングの回数や強さを1回ずつ記録。さらに運動強度の影響を補正した、これまでにない厳密なデザインの研究です[2]。
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績