「個人の頑張り」ではない!科学が解き明かす、ストレス社会を生き抜く「レジリエンス」

私たちは、ストレスの多い現代社会で、しばしば「もっと強くならなければ」「精神力を鍛えなければ」と考えがちです。しかし、その「強さ」は、個人の気力や根性だけではなく、食事や人とのつながり、社会のあり方そのものによって育まれるものではないかーー今回はそんなテーマでお送りします。
山田悠史 2025.08.20
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医学雑誌『Nature Medicine』に掲載された論文[1]は、逆境から回復し、健やかに生きる力、すなわち「レジリエンス」の概念を根底から見直すよう迫っています。この論文は、世界中の多様な環境における脳の健康をテーマにしています。その多角的な視点は、私たち日本人が自分たちの社会や生活を見つめ直し、脳をストレスから守るためのヒントを与えてくれています。

レジリエンスの新常識:個人の「頑張り」ではなく複数領域の「バランス」

伝統的に、「レジリエンス」は個人の心理的な強さと見なされがちでした。しかし、この論文は、その見方を「断片的だ」と指摘し、レジリエンスをより包括的なものとして捉え直しています。なぜなら、これまでの研究の蓄積により、レジリエンスは複数の領域が相互に作用し合って成り立つ、動的な能力だと分かってきたからです。その「複数の領域」というのは、以下のようなものです。

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