アルツハイマー病遠隔診療の可能性と落とし穴

今回は、こちら米国でイーライリリーが発表したアルツハイマー病遠隔診療モデルについてご紹介します。
山田悠史 2025.04.08
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米国の大手製薬企業イーライリリー(以下、リリー)が、アルツハイマー病患者を遠隔診療の医師につなぐ新たな取り組みを始めたことが報じられました。これは、従来から糖尿病や肥満などの疾患を対象にリリーが提供してきた患者向けプラットフォーム「LillyDirect」の一環として行われるもので、同社が販売している薬の服用機会を促すD to C(Direct-to-Consumer)のアプローチともいえます。

ただし、今回のアルツハイマー病の場合には、実際に点滴を行う医療機関に患者を紹介する形をとっていて、患者本人がウェブ上で直接処方薬を購入する仕組みにはなっていません。しかし、リリーがアルツハイマー病の新薬ドナネマブをはじめとする治療薬を持つことから、患者との接点を増やし、診断から治療への流れを後押しする目的があるとみられています。

この新しい取り組みでは、患者がアルツハイマー病専門の神経内科医に遠隔で診断を受けられる体制が注目されています。特に地方や遠隔地に住む高齢者にとっては、通院負担の軽減というメリットが考えられる一方、老年科専門医の視点からは複数の懸念もあります。以下に、その要点を整理していきます。

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続きは、1758文字あります。
  • 遠隔診療での早期診断と治療選択の可能性
  • 老年科専門医から見た遠隔診療の懸念
  • 今後の展開に注視を

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