コーヒーの淹れ方が心臓の健康を左右する?ディテールがモノを言うかもしれないという話

コーヒーの淹れ方に関する面白い研究がありましたので、ご紹介します。
山田悠史 2025.04.13
読者限定

コーヒーは多くの方にとって、朝の目覚めから仕事の合間の息抜きまで、幅広い場面で登場する身近な存在でしょう。健康への影響についてはさまざまな研究があり、「適量であれば体に良い」という話を耳にされたことがあるかもしれません。実際、コーヒーの摂取と2型糖尿病(1)やパーキンソン病(2)のリスク低下との関連を示した研究がこれまで報告されています。しかし、最近スウェーデンの大学の研究者が公表した研究(3)によれば、ただコーヒーを飲むかどうかだけではなく、コーヒーの「淹れ方」にも注目する必要があるかもしれないということです。今回は、この研究の内容と結果をお伝えしたいと思います。

フィルターの有無が生む意外な差 

今回ご紹介する研究では、いわゆる「悪玉」コレステロールであるLDLコレステロールの値を上昇させる可能性があるジテルペンがコーヒーに含まれる量を、職場や公共施設などに設置されているコーヒーマシンで抽出したコーヒーやドリップコーヒーなどを対象に測定しています。すると、紙フィルターを通すドリップ式と比べて、構造上フィルターの機能が弱いコーヒーマシンではジテルペンが高い濃度で残る傾向が見られたのです。 

この記事は無料で続きを読めます

続きは、2391文字あります。
  • 日本人の日常にどう影響するのか
  • ディテールがモノを言うかもしれない
  • 参考文献

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

サポートメンバー限定
「これは偽薬です」と伝えても効く? 「正直なプラセボ」が切り開く医療の...
読者限定
【認知症予防】1万歩は不要? 1日5000歩で認知機能の低下が遅れる可...
サポートメンバー限定
【衝撃の発見】コロナワクチンが「がん治療」の効果を劇的に向上させる可能...
読者限定
10代のSNS利用増、認知テストのスコア低下と関連か?米国大規模調査が...
サポートメンバー限定
帯状疱疹ウイルスが脳を蝕む可能性?1億人超のデータが示す結果と「ワクチ...
読者限定
世界の使用者1億人超…WHOが警鐘を鳴らす電子タバコの罠と、若者を蝕む...
サポートメンバー限定
【アルツハイマー病最前線】自己診断テストと血液検査で「精度90%」、専...
読者限定
【米政府閉鎖】トランプ氏が狙う科学界の破壊、大量解雇。日本への影響は?...